土佐派の家〜地場産材を使用した家づくり〜

国産材と外材国産のスギ、ヒノキなど何百年も使い慣れている木に比べ、外材は一般に古くなって味わいが出るようなものではなく、黒くなったりヤニが出たり、拭きこもうとするとトゲが刺さったりする上、腐りやすかったりします。さらに虫に弱かったりもします。防腐剤を使えば当面は問題になりませんが、建物を解体して再利用しようとする時に、この毒物が環境に放出され、深刻な問題が出てきます。ですから薬を使わないで、日本に棲んでいる虫や菌に抵抗力の強い国産の木を使うことが望ましいのです。
なぜ「土佐派の家」なのか地場産材を使って地場の職人が建てる方法をもう一度整理し直し、ローコストを実現するのが「土佐派の家」の手法です。
私たちの住む高知県は高温多湿で台風による強風や豪雨など厳しい気候風土の土地でもあります。当然、住宅はそれに耐えられるものでなければなりません。だからこそ、「土佐派の家」のような長い歴史に耐えてきた伝統的自然素材を使う工法をおすすめいたします。
その土地に棲んでいる虫や菌に抵抗力の強い地場産材は”長く住める家づくり”には最適な建材です。地場産材の強みはここにあります。

湿気が多いからこその「木の選択」木で家を建てるという選択は、日本という国の気候風土と密着したよい選択と言えます。
城を例にとってみましょう。西洋の城は石造建築ですが、わが国で城壁は石積みのものの、天守閣は木造です。焼かれるので精いっぱい漆喰で塗り込めますが、それでも骨組みは木造のみです。石造りでは湿気やカビに悩むことになり、木造になったのでしょう。
木はこの国の気候風土にあった、強くて長寿な建材であるといえます。使用する木は、虫や腐りに強いスギ、ヒノキのような木がよいでしょう。

燃えても強度を保つ循環型社会の優等生の建材てある「木」。実は火に強いんです。鉄やアルミなどは熱にあうと飴のように崩れ落ちてしまいますが、木は燃えていても強度を保ちます。かえって木の方が安全だともいえます。